シニアNavi 岡山 vol.13 2014年春号
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母の認知症は天からの贈り物Vol.1それまで元気だった親が突然倒れて入院…。あなたは、いざというときにどうすればよいかわかりますか?ある調査によると、介護経験のある人の半数以上が、「介護の方法や制度、介護施設などの情報を予め集めておけばよかった」と回答しています。シニアNaviではそうした声にお応えし、知っておきたい介護・生活支援サービスについての情報をはじめ、介護する人の心のケアの話題まで幅広くご紹介します。ハートフルナビOKAYAMA介護のココロ~元気に 母が認知症にならなければ、きっと今も私は母と離れて暮らしているはず。 独居老人となった母のことを心配しつつも、実家に戻る決意はできなかっただろう。母が認知症になって、独りでの生活ができなくなったからこそ、私は東京から岡山へ戻る決意ができた。 そして、母子が一緒にいる時間は、まさに「天からの贈り物」だと思っている。 母は小学校の教員として定年まで働いていた。家に帰ってからも、テストの採点や、ガリ版での教材作成に励んでいた後ろ姿を思い出す。それに昔は週休一日で、その日曜日も勤務先学区のどぶ掃除やら行事によく借り出されていたので、母とゆっくり過ごす時間は少なかった。 私はおばあちゃん子で、おばあちゃんを大好きだったけど、それでも母ともっと一緒にいたかった。入学式や参観日、母が来てくれないのを本当に寂しく思っていた。唯一、小学校の卒業式だけは、泣いて頼んで、来てもらった。その、もの凄いうれしさを今でも鮮明に覚えている。 私が十歳くらいの頃、母が泣きながら帰ってきたことがあった。それまで母の涙をほとんど見たことがなかったから、「そんなに辛いのなら、先生を辞めちゃえばいいのに。」という私に、母は「今辞めたら、あなたを養えなくなる。たまには辛いけど、がんばるから心配しないで。」と言う。子供心に何だかジーンときた。1964年生まれ、岡山県倉敷市出身。中小企業診断士。最年少で中小企業庁長官賞受賞。東京で2社の会社経営の傍ら、ITのわかる経営コンサルタントとして活躍。書籍をはじめ、「日経パソコン」連載など雑誌記事も多数執筆。2007年9月より認知症の母の介護のため、実家のある岡山県に拠点を移す。自らの体験から、介護やシニアライフに関する活動を始め、岡山県主催のビジネスプランコンテスト等で受賞。現在、母は要介護5。母のケアプランを自ら作成している。井上きよみさんNPO法人介護ん 理事長株式会社ハートバード 代表取締役子供の頃、そして家族のこと OG GIKEN PRESENTS 岡山の介護と福祉〜情報ナビゲート介護が必要になる前にお話ハートフルナビ30

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