シニアNavi 岡山 vol.15 2014年秋号
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ハートフルナビOKAYAMA介護のココロ~元気に1964年生まれ、岡山県倉敷市出身。中小企業診断士。最年少で中小企業庁長官賞受賞。東京で2社の会社経営の傍ら、ITのわかる経営コンサルタントとして活躍。書籍をはじめ、「日経パソコン」連載など雑誌記事も多数執筆。2007年9月より認知症の母の介護のため、実家のある岡山県に拠点を移す。自らの体験から、介護やシニアライフに関する活動を始め、岡山県主催のビジネスプランコンテスト等で受賞。現在、母は要介護5。母のケアプランを自ら作成している。井上きよみさんNPO法人介護ん 理事長株式会社ハートバード 代表取締役その日はある日突然に…高齢になる両親を持つシニア世代にとって介護の悩みは人ごとではありません。そして自分自身もいつまたどんな風に介護される側になるかもしれません。シニアNaviでは岡山県内の介護や福祉の話題を取り上げ、上手に心の整理をつけたりプロの力を借りたりするためのアドバイスを紹介します。岡山の介護と福祉〜情報ナビゲート介護が必要になる前にお話母の認知症は天からの贈り物Vol.3 ひとりっ子の私は、父の急逝で東京から岡山に戻り、認知症の母の介護を始めたものの、想像以上の苦難が待ち受けていた。 インターネットと電話を介して、細々と仕事を続けていた私だが、昼夜見守りが必要な母との生活に、次第に疲労が蓄積していった。 寝不足から来る肉体的疲労に加え、ついさっきの記憶さえなく、母の堂々巡りの問答に付き合わされるストレスと、「今日も仕事が進まなかった」という無力感とで、精神的疲労は早くも頂点に達していた。 母との時間を割けば割くほど、社会との距離は遠ざかり、世の中にぽつんと独り、取り残されたような孤独感にも苛まれていた。「介護殺人」という言葉さえ、他人事ではないと感じた。 周りに介護をしている人がいたら「がんばって」だけは言わないでほしい。私も自分を殺しつつ、一生懸命母の介護をしていた。だから周囲から悪気のない励ましの言葉に傷ついた。心の中で「これ以上、何をがんばればいいの?」と。さらに孤独感が広がった。励ましもアドバイスもなく、ただ話を聞いてもらうだけでいい。 愚痴は良くないことと教えられてきたけれど、介護者には愚痴を言い合える場が必要だと思う。私は「認知症の励ましは禁物世の中に取り残される不安愚痴って、笑ってストレス発散ハートフルナビ26

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