シニアNavi 岡山 vol.17 2015年春号
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ジョージ 伊澤 氏 プロフィール昭和26年1月24日 倉敷市生まれ(64歳)昭和48年 香川大学     経済学部 卒業昭和48年 松下電器産業株式会社 入社昭和52年 クラブン株式会社 入社平成2年 同社 代表取締役 就任     現在に至るイザワの方が、意義があることだと分かってきました。つまり、それを一言で言うと「愛されることに飽きた」ということになります。 大学卒業後、松下電器産業に4年ほど勤め、その後はクラブンを継ぐために帰ってきました。現在は従業員も310名にまでなりましたが、当時は30名ほどの商店でした。その社長である父は、僕が帰ってきたのがよほどうれしかったのでしょう。「これが後継ぎや」と紹介しながら、夜の町も連れ歩いてくれました。そんなある夜、普段よりは幾分高級な店に出かけたときのこと、父の知人にある一言を浴びせかけられました。「消しゴム売って、儲かるかや」。その言葉に、小さなものをこまごま売った利益では、こんな店に来るのは分不相応という侮蔑の意味が込められていたのは明白でした。父は、「おかげさまで」とさりげなく返しましたが、私はその言葉を忘れることができません。「文房具を扱って、なんでバカにされなきゃならんのか」その思いが原点となりました。 その後、39歳で社長となり、おかげで事業を拡大することができ、それなりの評価もいただけるようになりました。その一つが、岡山県の学生人気企業ランキングで7位、8位という高順位をいただいたことです。世間に認知してもらい企業としてのクラブンはいよいよこれから。ウォーミングアップを終え、やっとスタートラインに立ったという思いです。Q.趣味と家族についてA.仕事の他に私の人生を彩ったのは音楽。中学でギターを弾き始め、大学ではヤマハポピュラーソングコンテスト関西決勝大会にも出場し特別賞を受賞。岡山に帰ってからは、青年会議所でキーボードを担当していたこともありました。今もおやじバンドを率いて、ライブやイベント、コンテストにも出場します。その影響もあってか、家族全員が音楽に関わることをしています。 家族は、山登りに例えればベースキャンプのようなものだと思いますね。例えばエベレストに登頂するときに、8合目あたりにキャンプを張り、そこで栄養を補給したり暖を取ったり。そこから、高みを目指すわけです。目標が高ければ高いほど、ベースキャンプが重要です。Q.これからについてA.父は「自分は商売人だけれども、おまえは事業家になれ」という言葉を残してくれました。生前は「会社を大きくしろよ」という意味くらいにしか理解していませんでしたが、事業家は利益を追求するだけでなく、人を育てることが使命だと思い至りました。クラブンにとって利益になる人材を育てるという狭い意味ではなく、仕事を通じて立派な人間を育てる事業家の道を歩みたいと思います。 社長になって間もなくの頃、突然降りてきたのは「犬のように生き、神のようにリレーインタビュー/2011年創刊〈春号〉 石井正弘氏(岡山県知事)→〈夏号〉末長範彦氏(岡山トヨペット株式会社)→〈秋号〉小嶋光信氏(両備ホールディングス株式会社)→〈冬〈秋号〉上岡美保子氏(元ジェトロ・ストックホルム事務所長)→〈冬号〉高田武子氏(Western Piano ムジカクラブ、グループ風代表)→2013年〈春号〉原 憲一氏(山陽放送株式会社)→〈夏号〉泉 史博氏(株式会社中国銀行)→〈秋号〉中島 基善氏(ナカシマホールディングス株式会社)→〈冬号〉小林清彦氏(株式会社アイビースクエア)→2015年〈春号〉ジョージ伊澤氏「愛されることに ありたい」という言葉。人間は動物であり、欲があるのは当たり前。自分が欲しいものがあれば全力で手に入れようとすることは決して非難されることではありません。けれど、人間は他人の喜びを自分の喜びと思える特殊な動物です。自分のやっていることが他人の役に立っているか、自分の存在が他人にとって喜ばれるものであるかどうか、検証しながら生きていかなければならない。そうでなければ単に人間の皮を被った動物です。ずいぶん後になって気づいたのですが、犬と神を英語で書くと「DOG&GOD」。犬と神は両端に対峙すると捉えた僕の感覚は天才じゃないかと思いましたよ(笑)。この言葉は、これからも指針の一つです。Q.シニア世代へメッセージA.「民俗の歴史を知らない、また知ろうとしない民俗は滅びる」。今生きている瞬間は、これまでの歴史や時代があればこそ存在します。一人で走るマラソンではなく、駅伝のように、僕らは時代や命のリレー走者です。前の走者が必死でつないできたタスキを次の世代につないでいく義務があります。これはシニア世代に課せられた使命。自分たちが生きてきた時代の経験を次の世代に伝え、また日本やふるさと岡山の良さをしっかりとつないでいきたいものです。15シニア世代にエール

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