シニアNavi 岡山 vol.17 2015年春号
20/52

 「岡山県内に現存する木造の塔が幾つあるか」皆さんご存じでしょうか?模型(小塔)を除くといった数え方にもよりますが、その数は19塔にも及び、奈良・京都に続き三番目に多く保有しているのです。ではなぜ岡山にこれほど多くの木造の塔が建っているのでしょう? 主な答えは二つ、「環境」と「経済力」に恵まれていたからなのです。岡山県は災害が少なく、地震や台風といった自然の脅威に対して非常に恵まれた環境であること。そして、瀬戸内に面した岡山県(備前・備中・美作)は昔から豊かだったこと。つまり経済的に豊かだったからこそ、高価な「木造の塔」が建立でき維持できたのです。 世界遺産に指定され世界最古の木造建築として有名な「法隆寺の五重塔」。実は、維持メンテナンス以外では登れるように設計されていないのです。後の国宝薬師寺東塔も同じく、仏舎利をお祀りするストゥーパ(仏塔)としてのモニュメントであり、決して体験型の施設ではありません。そもそも古代の寺院建築では、境内を意味する「伽藍」の中には僧侶一級建築士「近代建築施工技術史研究会」会長。明治・大正・昭和初期までに開発された建築施工技術とそのルーツを調査研究。特に「伝承されなかった幻の建築技術」の発掘をライフワークとし全国行脚中。行って発見 !見て感動 !児玉 博文文・写真ユージー技建株式会社建築部・部長建造物からひもとく歴史見聞録建築士児玉 博文の三重塔の上からの眺望は絶景春の特別拡大版登れる木造の塔 UGコラム20

元のページ 

page 20

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です