シニアNavi 岡山 vol.17 2015年春号
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以外の立ち入りを厳しく制限していたのです。今回はそれらのタブーを無視した、「登れる木造の塔」をテーマとして取り上げました。先ずはその経歴からご紹介します。 島根県安来市清水にある県指定文化財清水寺三重塔は、塔の中を見学できることを前提に通路施設を最初から作り込んでいます。文政10年(1827年)着工〜安政6年(1859年)竣工、約33年の歳月を要しています。初代棟梁は富谷寛太、三代目棟梁は富谷唯市。清水寺は大同元年(806年)に平城天皇の勅を受け創建された寺院で、葬儀をおこなわない厄除け、祈祷の寺として発展しました。その後、承和14年(847年)に、慈覚大師円仁が唐留学の帰路に立ち寄り、教えを広め、これを機に天台宗となりました。※注1 慈覚大師円仁唐での生活をつぶさに日記に記し、後に「入唐求法巡礼記」としてまとめられました。戦後、米国のライシャワー元駐日大使が、この本を訳し『円仁唐代中国への旅「入唐求法巡礼行記」の研究』として出版したことで日本人に知られることとなりました。 平安末期から鎌倉初期に内大臣を務めた公家 中山忠親の約40年間の日記「山槐記(さんかいき)」という書物があります。その中に「百塔巡り」と題する小文が認められています。それによると、「三日間で洛中洛外の寺院にある木造の塔を百ヶ所巡る観光ツアー」が流行ったと記されています。但し、当時の木造の塔は下からVol.7県指定文化財 (島根県安来市)清水寺三重塔清水寺三重塔《所在地》島根県安来市清水528岡山より約2時間30分米子道〜山陰道米子西ICより国道9号線〜南に車約20分MAP◀初層に入る。入り口に見えるのは賽銭箱◀初層から二層三層の床に登る階段岡山鳥取県中国道山陽道米子道島根県玉造温泉松江※注1幕末のアミューズメントパーク▲境内から見上げた木造三重塔(本瓦葺)17UGコラム21UGコラム

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