シニアNavi 岡山 vol.18 2015年夏号
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 シニアナビ2013冬号VOL.12において国指定重要文化財「四階楼」の漆喰芸術を紹介いたしました。今回は「其の二」と題して左官工事の「華」と云われる鏝絵について筆を執ります。 明治初期から昭和初期まで、日本における左官業界のスーパースターを輩出したのが伊豆松崎町(旧伊豆国加茂郡松崎村)でした。入江長八別名「伊豆の長八」というスーパースターがこの地で産声をあげ、左官の修行をし、やがて大成していったのです。この「伊豆の長八」の弟子たちが鏝絵に新境地を開き、その技は多くの弟子たちによって日本全国に伝わることになります。 最も有名なのが静岡市内と大分県安心院町で、安心院は九州を代表する「鏝絵の宝庫」となっていますし、現役の左官職人さんも数多く頑張っておられます。静岡や大分の職人達も共に伊豆の長八から、あるいは彼の高弟から技を学んだと云われています。 今回はその直弟子・孫弟子・曾孫弟子など多くの御弟子さんたちの手になる作品の一部をご紹介します。(ただし、職人さんたちにとっては自分の親方から技を伝授されたわけですから、「伊豆の長八」の名前は殆ど知らないと思います・・・) 伊豆松崎町に残る明治時代の商家「中瀬邸」の蔵の扉絵に描かれた空想上の生き物「雲竜」の表情を見てください。 同じく蔵の反対側の扉絵をご覧ください。虎の目には玉眼(色ガラス)が嵌められて臨場感が増しています。体毛の立体一級建築士「近代建築施工技術史研究会」会長。明治・大正・昭和初期までに開発された建築施工技術とそのルーツを調査研究。特に「伝承されなかった幻の建築技術」の発掘をライフワークとし全国行脚中。漆喰の話  其の二歴史的背景今も町に残る鏝絵行って発見 !見て感動 !児玉 博文文・写真アイ・デザイン株式会社設計部・部長建造物からひもとく歴史見聞録伊豆松崎町に残る明治時代の商家「中瀬邸」の蔵の扉絵 「龍」建築士児玉 博文の「鏝 絵」についてこてえ前 編しかいろうあじむぎょくがんUGコラム20

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