シニアNavi 岡山 vol.21 2016年春号
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 私が治療した患者さんの中に、ご主人に背中がまがっているから姿勢をなおせといわれ、鉄棒にぶら下がって背骨を骨折してしまったご婦人がいました。背中がまがってきたからといって健康のために無理にのばそうとすると逆に不具合が出ることがあるのです。 毎朝、寝起きに腰が痛くてつらいひとがいます。寝起きの腰痛の原因のひとつは、背中をまっすぐしたままで寝ていることです。 もうひとつの原因は、寝ている間の寝返りが少なく、上を向いたまま体を固くしてしまうことです。固い布団の上にあお向けに寝ると背中はのびてしまいます。この状態であまり寝返りもうたずに朝を迎えるとどうなるのか。朝、目がさめると腰が痛くてすぐには動けなくなります。最近の電動ベッドは上半身を少し起こしてひざを軽くまげるようにして、腰を少しまるめて楽な姿勢で寝られるよう「まがった背中はそのままにして無理にのばさなくていいのですよ。」私が患者さんによく話す言葉です。ほとんどの人が“先生何を言っているの?”ときょとんとされます。小さいころから背筋はのばして姿勢を正すように教育されてきたのですから、驚かれるのは当然のことです。身近にいる80歳以上の方を思い浮かべてください。腰がまがっていませんか?たぶんあごは少し前にでて、体は前に傾いていると思います。年齢とともに背中は自然にまがっていくものなのです。背中は自然にまがっていくものKurashiki Riverside Hospital Presents無理にのばさない少し背中を丸めて寝たり、あお向けのときはひざを軽くまげたりしてこまめに寝返りをうつだけでも寝起きの腰痛はずいぶん軽くなります。 ある程度歩くと、足がしんどくなって歩けなくなる、腰をまげて少し休むとまた歩ける。これも腰を無理にのばさないことで、そのつらさを軽くすることができます。よくある勘違いは「腰がまがって姿勢が悪くなってきたから、神経痛がでて歩くのがしんどくなったのだろう」という考え方です。そういう間違った考えで、けん引や整体、マッサージなどで背中をのばしてもらっても、足のだるさは改善しません。足のだるさの原因は、背骨の中にある神経の管が狭くなって神経を圧迫していることです。年齢とともに自然にまがってきた背中をのばすと背骨の神経の管はより狭くなり足のだるさはひどくなります。腹をへこませて、かるく背中をま↓↓Doctor’s Column34

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