シニアNavi 岡山 vol.23 2016年秋号
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川口 洋倉敷リバーサイド病院人工関節センター長平成元年防衛医科大学卒業。平成5年、倉敷中央病院。平成18年12月から倉敷リバーサイド病院~現在。経験手術数7600件、人工関節治療の経験数は2000件以上。関節の痛みでお悩みの患者さんへの講演を定期的におこなっている。 先生その5 私は良いことと悪いことは大まかにはそれぞれの人に等しく訪れると考えています。良いことばかりが続くこともなく、悪いことが延々と続くこともありません。人生山あり谷ありで楽と苦がかわりばんこに訪れるといったところでしょうか。  若い頃はうまくいかず辛い出来事があるとそのせいで自分は不幸になり、そこから逃れられないのだと決めつけてしまうことがよくあります。でもじつは過去の辛い体験は囚われるものではなく、そんな事があっても、自分は今こうして生きているのだから世の中なんとかなるものだと考えれば、これからの障害を乗り越えるための大きな糧になります。 苦しい経験には鈍感力、楽しい経験には敏感力、シニア世代は長年の経験からそういったおおらかな許容力が備わっています。 そんなシニア世代も、こと体の健康面からみてみれば、緩やかな下り坂でしょうか。若い頃はなにをしてもじょうぶだった体がちょっとした事でがたがきて無理がきかなくなってきます。 首や腰、ひざの関節は痛むし、筋肉が落ちてしまってちょっとした段差でつまずいたりもします。体を鍛えていつまでも若い体を保とうとする今、はやりのアンチエージングも度が過ぎれば辛いものです。 年相応の老いを豊かな心で受け入れるスマートエージングのほうが人間として自然であり、幸せではと私は考えています。 人生という大きな山のなかで苦労した登り降りを楽しく思い出しながら下り坂は優雅に歩きたいものです。人生山あり谷あり、シニアは下り坂33Doctor’s Column

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