最新号 2017 春 vol.25 12月15日発行|シニアNavi岡山
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おかやま リレーインタビュー/2011年創刊〈春号〉 石井 正弘氏(岡山県知事)→〈夏号〉末長 範彦氏(岡山トヨペット株式会社)→〈秋号〉小嶋 光信氏(両備ホールディングス株式会社)→〈冬号〉桐野 宏司氏(瀬戸→〈冬号〉高田 武子氏(Western Piano ムジカクラブ、グループ風代表)→2013年〈春号〉原 憲一氏(山陽放送株式会社)→〈夏号〉川端 英男氏(テレビせとうち株式会社)→〈秋号〉宮内 正喜氏(岡山放送株→〈冬号〉小林 清彦氏(株式会社アイビースクエア)→2015年〈春号〉ジョージ伊澤氏(クラブン株式会社)→〈夏号〉永山 久人氏(下津井電鉄株式会社)→〈秋号〉井上 峰一氏(株式会社いの→〈冬号〉土井邦良氏(ゴルフトーナメント地域活性委員会会長)→2017年〈春号〉髙木晶悟氏(トマト銀行株式会社)  仕事も人生も人生を語らず」という歌詞がありますが、いまだにその心境です。 人生の途中で振り返ってみたとしても、何が良くて何が悪かったのか、正しく評価することは難しいと思いますね。例えば、トマト銀行に行名変更した頃は、資金的にも余裕があった時代ですから、ヴラマンクやルオー、マリー・ローランサンなど、今では手に入らないような画家の作品を銀行の資産として購入しました。正直、当時はもったいないなと思っていたのですが、最近は来客された皆さんに喜んでいただいています。今となっては貴重な銀行の財産となっています。 歴史上の人物では、ルイ14世がルーブル美術館に国費の大半をつぎ込むことにより、国が疲弊し、多くの庶民が苦しみましたが現在では逆にそれが世界文化遺産として人類の宝になり、パリを大いに潤しているのも事実です。芸術家においても、生前は酷評と貧しさに耐え、死後に高く評価されるという人物も多くいます。 社会の評価は激しく移り変わります。その時の社会の価値観に合わせようとすると、振り回されます。ですから、自分自身で何を中心において、判断し行動するのかを決めるしかありません。銀行の仕事について言えば、中心に据えなければならないのは、「お客様のためになるかどうか」ということです。銀行が収益を上げるというのは最後の最後のことで、お客様の人生や仕事の成長過程において、何が大切なのか、どうお手伝いできるのかを見極めることだと思いますね。 人生には良いときも悪いときもあります。一番困っているとき、苦しいときにこそ、どれだけ応援できるかというのが人間として大切なこと。ところが、若い頃もう少しお客様を応援すれば良かったのに、それが出来なかった残念な経験があります。ですから、社長に就任したときにも、「大事なのは徹底的にお客様に寄り添うこと」を社員に話しました。お客様が今、何を望んでおられるのか、どこを目指しておられるのか、何に悩んでおられるのか、常に近くで寄り添うことで、正しい助言や判断ができます。 そういう意味で、銀行は病院と同じです。常に体調を把握していれば、予防をすることができ、アドバイスはもちろん初期段階で手を打つことができます。手遅れにならないよう、常にお客様の身近にある、かかりつけ医のような存在でありたいと思いますね。トマト銀行のモットーは「明るく元気で、親しみやすい」ですから、お客様に明るく元気に接して、お客様の人生を明るく元気にしたいと願っています。 そのための座右の銘は、「面白きこともなき世を面白く」、幕末の英雄高杉晋作の言葉です。仕事が好きだという人はあまりいないと思いますが、仕事をして収入を得ていかなければ生きていけません。通勤時間も含めると一日の内の大半の時間を仕事に費やしています。仕事が面白くないとつまらない一日になってしまいます。仕事から逃げるのではなく、その仕事にいかに面白く取り組むかです。「自分がやりたいことをやるにはどうしたらよいか」「お客様に喜んでいただくためにはどうしたらよいか」と、前向きに考えていくと、一日が楽しくなり、一週間、一年が楽しくなり、その結果生涯、面白い人生になると思いますね。仕事を自分の中で積極的に取り込んで、いかに楽しくしていくか、それが私の「面白きこともなき世を面白く」ですね。 それはシニアの生き方にも言えることです。年だからといって何事も受け身になってしまうと、いつの間にか被害者意識を持ってしまいます。能動的に動くことが大事だと思います。前向きになれば、何でも面白く見えてきます。哲学者の中村天風が「人生心ひとつの置きどころ」と言っていますが、「人生は自分の気持ちの持ちようで何とでもなる」。いつまでも、前向きに面白く走り続けましょう。19シニア世代にエール

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