シニアNavi 岡山 vol.26 2017年夏号
8/52

化財の仏像も3体祀られています。坐禅と禅に関心をよせる人のために「大衆禅道場」岡山からも参加される方もいらっしゃるとか。ぜひ一度訪れていただきたいお寺です。黒住教主◆神戸に祥福寺という臨済宗のお寺があります。十数年前になりますが、ここに太通老大師がおられたころ、私も座禅の教えを請うてお訪ねしたことがありました。かねて私は、「日拝」は太陽に向かう座禅だと勝手なことを申しておりましたので、ぜひとも教えていただきたいと思ったのです。実際に組んでみますと、姿勢の整え方も息の仕方も驚くほどよく似ておりました。お経も賛美歌も下腹から声を出さなければ本物ではないと伺ったことがありますが、この下腹を鍛えるのが座禅であると教えていただきました。最近は体幹を鍛えるということをよく言います。それなら体芯を鍛えろと柔道の稽古などで申しております。つまり、腹式呼吸です。息が上がってしまったときに、腹から呼吸をすると回復が早くなります。そもそも赤ちゃんは腹式呼吸です。まずは、吐くのが大切。おぎゃーと声を吐きながら生まれ、死ぬときは息を引き取ると言います。「日拝」は、吐ききって息を吸うときにぐっと光を飲み込みます。 例えば、禅宗には「外相整えば、内相おのずから熟す」という言葉があります。行動や態度が変わると、内面も変わるという意味ですが、禅寺に伺うと、実に美しく整えられ、凜とした空気に満ちています。その凝縮された時間が座禅ではないかと思いますね。これは宗派、分野に問わず世界中にある考えです。フランスの柔道場では、礼をしてまず拭き掃除から稽古が始まります。さらに、最後も掃除をして終わりとなるのです。今の日本では、稽古をするだけで掃除は他人任せ、それではフランスに負けてしまうと思い井上社長◆神道山にお邪魔すると、凜とした風情に力をいただき、常に身の引き締まる想いをいだきます。 先日の産経新聞に、人が一番満足を感じるのはなにかという記事が掲載されておりました。これによると、神社仏閣、お地蔵様の近くに住んでいる方が一番満足を感じておられるそうです。大いなるものに抱かれ、見守られましたよ。また、私の友人が富士山の麓にあるトヨタ自動車の工場長をしているときの話ですが、従業員同士、朝会えば立ち止まって「おはようございます」と言って、にこっと笑うというのを一年掛けて徹底したところ、事故が無くなったそうです。修行というのは、至る所で実践することができ、その究極が禅道場のように思いますね。ている安心感、また、見つめてくださる存在があるから、こそ、正直に生きねばと思いいたり、より良い生き方へと導かれるのではないでしょうか。巻頭特集 よりよく生きる8

元のページ 

page 8

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です